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【ひふみ投信に取材②】藤野英人氏に聞く世界経済の動向と今後の見通し

藤野英人氏との取材風景

(左:藤野英人さん 右:にしけい)

「ひふみプラス」や「ひふみ投信」などのひふみシリーズを運用するレオス・キャピタルワークスの藤野英人氏に取材をさせていただきました!(本ページは2ページ目です。)

【ひふみ投信に取材①】では、ひふみシリーズのラインナップと、ひふみ投信における最近の運用成績や組み入れ銘柄の比率変動についてお伺いしました。

本ページでは、ひふみ投信の2024年総括と2025年展望について聞いています。また、日本経済の今後の見通しや、世界掲載の動向についても語っていただきました。

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藤野英人氏に聞く2024年の総括と世界経済の動向

にしけいにしけい

2024年は藤野さんにとってどのような1年でしたか?

2024年はAI相場でした。米国ではNVIDIAが大きく上昇したことが話題になりましたね。また、世界的なトレンドとして、イーライリリーやノボ ノルディスクファーマが提供している『GLP-1』という“やせ薬”も話題でした。やせ薬が登場したことで、米国において肥満の人がスリムになり、社会的に大きな影響を与えました。

藤野さん

政治的な観点では、2024年は選挙イヤーでした。台湾総統選挙からはじまり、韓国やロシア、欧州、日本、米国と続きました。日本では自民党が負け、米国では民主党が負けたことは、多くの方がご存知かと思います。この流れは世界的に起きており、ロシアを除いて、ものの見事に与党が全敗したのです。

藤野さん

G7のメンバーがほぼ入れ替わる、珍しいできごととなりました。このことからも、2024年はダイナミックな1年だったと言えますね。

藤野さん

※カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国の7か国を指します。

にしけいにしけい

選挙で与党が全敗した理由について、藤野さんはどう考えていますか?

インフレと移民だと考えています。日本は移民問題がなかったものの、インフレによって自民党が負けました。「政治とカネの問題」が自民党の負けた要因だと言われていますが、大きな要因はインフレによる不満だったのです。

藤野さん

米国でバイデン氏が負けてトランプ氏が勝った要因としては、インフレと移民の問題が挙げられます。また、欧州でも移民が急増し、セキュリティ面での不安も高まっています。このことにより、欧州でも政局が変わったと考えられます。

藤野さん

藤野英人氏に聞く2025年の展望と世界経済の見通し

にしけいにしけい

2025年はどのような1年になりそうでしょうか。

2025年は、2024年の流れを引き継いで動乱の1年になると考えています。1つは、米国の金利が0.25%下落したにもかかわらず、株式市場が下落しました。基本的に金利が下がると株価は上がるのですが、インフレ懸念の台頭によって今後の利下げがむずかしくなったことをFRBが示したためです。

藤野さん

トランプ次期大統領は、関税の引き上げを掲げています。関税を引き上げるとインフレになるので、トランプ次期大統領の政策はインフレを加速させるものだと言えるのです。2025年は、米国ではインフレと経済成長の戦いが続くと考えられます。日本もその煽りを受けるでしょう。

藤野さん

にしけいにしけい

藤野さんは著書『日経平均10万円時代が来る』でも、インフレや高金利の時代について言及されていますね。この時代はどれくらい続きそうでしょうか?

長い目で見て、インフレは日本にとってポジティブな変化をもたらすと考えています。一方で、「素敵な未来」と「残酷な未来」が混在する世界になるのではないでしょうか。これは社会的にあまり望ましくないと思っているのですが、資産を持っている人がより豊かになり、持たない人が苦しくなる社会が来ると考えています。

藤野さん

私たちは、インフレによって、今後生まれるであろう「格差」に対して手当をしたいと考えています。ひふみの投資信託に少しずつ投資することで、資産家になる糸口を掴んでいただきたいのです。

藤野さん

にしけいにしけい

これからのインフレ防衛策として、投資はますます重要視されていきますね。

これまで投資をしてこなかった人にも、投資をはじめてもらい、現在投資している人としていない人の差をなくすことが私たちの目標です。

藤野さん

にしけいにしけい

今後の世界経済の見通しとして考えていることはありますか?

日本で来年大きなテーマになりそうなものとして、「アクティビストの台頭」が挙げられます。

藤野さん

※)投資先企業の経営陣に対して、積極的に提言をおこない、企業に影響力を及ぼそうとする投資家のこと

最近では、台湾の鴻海精密工業が日産自動車を買収しようとしていました。そのニュースが出る前には、日産とホンダの経営統合の話が出ていましたが、実際は順番が逆だと思われます。鴻海精密工業が日産を買収しようとしたため、あわてて日産がホンダと経営統合する話を進めているのではないでしょうか。

藤野さん

セブン&アイ・ホールディングスに対して、カナダのコンビニ大手が買収を仕掛けたニュースも出ましたよね。現在必死に防衛線を繰り広げています。 日産自動車やセブン&アイ・ホールディングスクラスの企業でも、このような動きがあるわけです。日本の大手企業に対して、アクティビストが侵攻していると考えられます。

藤野さん

にしけいにしけい

今後も米国のアクティビストたちが割安感のある日本企業へのM&Aなどを仕掛けてくる可能性が高まってくると予想されているのですね。

バイデン政権からトランプ政権に変わることで、米国の金融規制が緩和すると思われます。これによって、投資銀行が大手を振って事業を展開できるようになるため、今後も安泰だと思っていた日本の大手企業が米国企業に買収される可能性があるでしょう。日本人の心が揺らぐ1年になるかもしれませんね。

藤野さん

このように考えると、市場全体では上昇しないかもしれませんが、個別銘柄に目を向けると大きく上昇するものが見つかると思います。

藤野さん

にしけいにしけい

2025年はどのような投資戦略を描いていますか?

企業の買収や合併、分離などの動きは、大型株からはじまると思われるので、大型株に対するアクティビストの動きを的確に捉えられるようになれば、投資のパフォーマンスが高くなります。

藤野さん

もちろん、アクティビストが狙っている銘柄を知ることはできないので、「自分自身がアクティビストだった場合にどのような銘柄に投資するか」を考え、先回りして投資することが重要になるでしょう。

藤野さん

ただし、私たちらしい投資手法は「5~10年間成長する会社に投資すること」なので、軸足はこちらに置くことになります。

藤野さん

この記事の執筆者

やさしい投資信託のはじめ方編集部

やさしい投資信託のはじめ方編集部

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