個人型確定拠出年金(イデコ)とNISAを比較
NISAには確定拠出年金と同様に、「運用益が非課税」など税制上のメリットがあります。ここでは個人型確定拠出年金(iDeCo:イデコ)とNISAを比較して、それぞれの制度の活用方法を考えてみます。
運用益の「非課税」は両者共通の強み
確定拠出年金(イデコ)もNISAと同様に、運用時に生まれた利益は非課税です。ただし、細部に違いがあります。所得控除を考えると確定拠出年金に軍配が上がります。確定拠出年金の掛け金は、制度により全額所得控除となりますが、NISAにはそのような制度がないためです。
一方、NISAで生まれた利益は受け取り時には税金がかかりませんが、確定拠出年金(イデコ)の年金の受け取り時には税金がかかってきます。ただし、「公的年金控除」、「退職所得控除額」などの各種税制優遇はあります。
また投資できる金額に大きな差があります。NISAは年間120万円まで運用ができます。一方、個人型確定拠出年金(イデコ)は、職業によって年間144,000円~816,000円と、投資できる金額が違ってきます。確定拠出年金とNISAでは投資できる金額に大きく差があります。詳しくは以下のとおりです。
比較項目 | NISA | 個人型確定拠出年金 (イデコ) |
---|---|---|
年間投資可能額 | 120万円 | 144,000円~816,000円(職業より異なる) |
運用できる商品 | 株・投資信託・ETF・REIT | 預金・保険・投資信託 |
税制優遇 | 資産の運用による利益:非課税 |
|
運用期間 | 5年(最長10年) | 60歳になるまで |
資金の引き出し | いつでも可能 | 60歳になるまで原則不可能 |
NISAは株も運用できる
NISAの強みは株を運用できる点です。リスクを大きく取った運用を考えているのなら、NISAを活用したいですね。ただし、利益も損失も大きくなるので、分散投資などでリスク管理はしっかりとしましょう。
「投資できる期間」や「積み立てた資産を引き出せる年齢」が全く違うことに注意!
NISAの運用期間は基本5年で、延長をしても10年までしか運用ができません。一方、確定拠出年金は、20歳~60歳の40年間運用できます。その間は、各種税制面で優遇を受けながら資産運用ができます。(参考:確定拠出年金のメリット)
しかし、確定拠出年金は60歳になるまで積み立てた資産を自由に引き出せません。一方NISAは、いつでも資産を引き出せます。
どちらの制度も一長一短。双方の制度を上手に併用したいですね。たとえば、数年後に必要なお金を運用するのならNISAを使って運用する。将来のために自分の年金を上乗せしたいと考えるのなら「確定拠出年金」を使って資産運用する。このように、双方の制度を上手に使い分けて、かしこく資産運用をしたいですね!
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