積立投資の基礎1 - 積立投資ってなに?
20代からはじめる投資信託
20代は社会人生活がスタートする年代です。お金を稼ぐようになって、資産形成のために投資へ興味を持つ人も多いのではないでしょうか?
このページでは「20代で投資している人の割合」、「つみたてNISAやiDeCoのポートフォリオ」などを解説しています。
20代で投資している人の割合は?
20代で投資信託に投資している人は20.1%です。およそ5人に1人くらいの割合となっています。これは投資信託協会が2020年11月に調査したアンケートの結果です。
回答 | 2019年 | 2020年 |
---|---|---|
現在保有している | 14.9% | 20.1% |
以前保有していたが、 現在は保有していない |
3.3% | 4.4% |
今まで保有したことがない | 81.8% | 75.5% |
2019年から2020年にかけて、投資信託を保有している20代の割合が5.2ポイントも増加しています。近頃、インターネットやSNSなどをきっかけとして投資をはじめる人が急増しているようです。
20代は、比較的お金を自由に使える世代で、運用期間も長くとれるため、投資をはじめるのに絶好のタイミングです。まずは少ない資金からでも大丈夫なので、リスクを取れる現役世代のうちから、投資のしくみを理解して続けることの重要性を学びましょう。
資産運用の失敗例
20代の方が、投資信託での資産運用で陥りやすい失敗例を3つ紹介します。
- 無理のある金額で投資してしまう
- 分配金利回りで銘柄を選んでしまう
- 過度にハイリスクな銘柄に投資してしまう
(1)無理のある金額で投資してしまう
投資に回す割合として「100-年齢」というパーセンテージが紹介されることがあります。しかし、これは目安にすぎないので、人によっては無理のある割合となってしまう場合が多々あります。
20代は、まだまだこれからの世代なのでリスクを取れるのはその通りなのですが、資産自体が少ない場合も多いでしょう。思わぬ出費によって預貯金で対応できなくなると、意図していなかったタイミングで投資信託を手放さなければならない可能性があります。
ましてやiDeCoを利用していた場合、60歳まではお金を引き出せないため、借金をして工面しなければならないかもしれません。投資に回す金額は、余裕を持たせて決めましょう。
(2)分配金利回りで銘柄を選んでしまう
「高い利回りで利益確定できるため安心」という理由で、分配金利回りの高い投資信託を選んでしまう方がいます。しかし、分配金利回りは、運用会社のさじ加減でどうにでもなる数字なので、なんの意味もありません。
分配金が支払われると、それと同じだけ投資信託の価格は下がります。言い換えれば、分配金が支払われることは、運用会社によって投資信託を強制的に売却させられているのと同じことです。
分配金利回りが高い投資信託は、儲かっている投資信託ではなく、強制売却される割合が大きい投資信託だということです。利回りで比べるときは「分配金利回り」ではなく「トータルリターン※」を見ましょう。
※参考ページ:投資信託用語集
(3)過度にハイリスクな銘柄に投資してしまう
リターンで比べるにしても、参考にしすぎないようにしましょう。証券会社の販売金額ランキングには、高いリターンを出している投資信託が頻繁にランクインしています。しかし、大きく儲かっている投資信託は、価格の下がり方も激しい場合が多いため注意が必要です。
また、過去の運用成績は、これからのパフォーマンスを保証するものではありません。数字では計れない「その銘柄に投資する意味」をはっきりさせ、許容できるリスクの範囲内で投資しましょう。
投資の勉強におすすめの本
これから投資の勉強をはじめようとしている方に、おすすめの本を3冊紹介します。
- お金の増やし方を基礎から学びたい
- 投資信託について勉強したい
- 投資信託だけでなく株にも投資してみたい
こういった方は、ぜひ参考にしてみてください!
おすすめ本(1)
山崎元 (著)
マンガを読むだけで、お金に関する知識を学べる本です。中田敦彦さんがYouTubeで紹介したことでも話題になりました。投資についてだけでなく「持ち家か?賃貸か?」、「保険はどのようなものに入るべきか?」なども解説されています。
おすすめ本(2)
竹川 美奈子 (著)
投資信託での運用をはじめようとしている方に、一番に読んでいただきたい本です。初心者の方にとってわかりやすい書き方でありながら、フラットな目線で的確に情報がまとめられています。
おすすめ本(3)
竹内 弘樹 (著)
これから株に投資しようとしている方に読んでいただきたい本です。最後に紹介するこちらの本は、当サイト管理人の著書です。グループサイト『やさしい株のはじめ方』でも株式投資のはじめ方を紹介しています。
つみたてNISAやiDeCoのポートフォリオ
20代は運用期間を長くとれるため、つみたてNISA(積立NISA)やiDeCoのポートフォリオ※を「株式型の投資信託だけ」としても問題ありません。
※銘柄の組み合わせのこと
株式型の投資信託はリスクが大きいですが、見込めるリターンもそれ相応です。運用期間を長くとれば、一時的に値を下げるような局面があったとしても、積み立てを続けることで挽回できるチャンスが残されています。
ポートフォリオ決定時の注意点
株式型の投資信託だけのポートフォリオは、暴落相場では想像以上に大きく値を下げる可能性があります。耐えられる自信がない方は、積立額を少なくするか、銘柄を株式型の投資信託ではなくバランスファンドにすることをおすすめします。
また、教育資金や住宅資金を準備する目的でつみたてNISAを利用する場合、運用期間は短くなるため、リスクの低いバランスファンドなどが適しています。
「おすすめ銘柄」と「各証券会社での取り扱い」
さいごに、20代の方におすすめの銘柄を5つピックアップして紹介します。おすすめ証券会社での取り扱いもあわせて掲載しています。
各銘柄について詳しく知りたい方は、銘柄名のリンク先をご覧ください。
<20代におすすめの銘柄>
以下のページでは、おすすめ証券会社の紹介をしています。投資家から選ばれる理由を徹底解説しているので、ぜひご覧ください!
20代は、投資をはじめるのに絶好のタイミングです。運用期間を長くとれたり、自由に使えるお金が比較的多かったりする年代です。インターネットや本を使い、投資について正しい知識を身につけていきましょう。