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積立投資は新NISAとiDeCoどっちからやるべき?【50歳が優先すべきは?】

投資信託での運用は、得られた利益に約20%の税金がかかります。しかし、新NISAiDeCo(イデコ・個人型確定拠出型年金)を使うと、税金ゼロでお得に運用できます。

このページでは、新NISAとiDeCoについて「どちらから使うべきかの優先順位」、「それぞれ優先すべき人はどのような場合か」といった内容を解説しています。

新NISAとiDeCoどっちからやるべき?

投資初心者の方は、新NISAから使うと良いです。新NISAは、投資初心者の方でも使いやすいように整えられている制度なので、はじめやすいですし、失敗もしにくいです。

一方、よりお得に運用したい方は、iDeCoから使うと良いです。新NISAは、投資の利益にかかる税金がゼロになるだけですが、iDeCoを使えば、給料から天引きされている税金を減らして年末調整で取り戻すことまで可能です。もちろん投資の利益にかかる税金もゼロにできます。

しかし、iDeCoは原則60歳までお金を引き出せなかったり、受け取り方次第では税金がかかってしまったり、とあらかじめ理解しておかないといけないことが多くあります。

それぞれの特徴をかんたんにまとめると以下の表のようになります。なお、手数料についてはお得に運用できる大手ネット証券のものを掲載しています。

<新NISAとiDeCoの比較>
比較項目 新NISA iDeCo
税制
優遇
積立時 なし 掛け金全額が
所得控除
運用中 非課税 非課税
受取時 非課税 各種控除
手数料 加入時 無料 2,829円
運用中 無料 171円/月
受取時 無料 440円/回
出金 いつでも可能 原則60歳まで
不可
主な
投資対象
金融庁が定めた要件をクリアした
投資信託など
  • 投資信託
  • 定期預金
  • 保険商品

※積み立てしない場合は66円/月

どちらから使うべきか、さらに詳しく解説していきます。

新NISAを優先すべき人

投資初心者の方には、新NISAからはじめてみることをおすすめします。

銘柄選びに失敗しにくい

投資信託には、積立投資に不向きなものが数多くあります。しかし、新NISAのつみたて投資枠対象銘柄は、金融庁が定めた厳しい基準をクリアした銘柄のみとなっています。よって、多少の優劣はあるにしても大ハズレな投資信託を選んでしまうことはありません。
成長投資枠を利用する場合も、つみたて投資枠と同じ銘柄を積み立てれば問題ありません。

いつでも出金できる

iDeCoでは原則60歳まで出金できず、用途が老後資金に限られてしまいます。しかし、新NISAでは、いつでも投資信託を売却してお金を用意できます。ライフイベントに合わせて教育資金やマイホームの購入にも充てられ、資金用途の自由度が高いのです。

手数料が無料

iDeCoは利用するのに手数料がかかります。しかし、新NISAは無料で使えます。iDeCoは所得がないとメリットを活かしきれないため、専業主婦(主夫)のような所得がない人、将来そうなるかもしれない人は、手数料無料で使える新NISAを優先したほうが良いです。

ここまで、新NISAについて紹介してきました。続いて、iDeCoを優先したほうが良い人について解説していきます。

iDeCoを優先すべき人

よりお得なほうを使って運用したい方には、iDeCoから利用することをおすすめします。

新NISAでは投資で得られた利益にかかる税金がゼロになりますが、iDeCoはそれだけでなく、給料から天引きされている税金を減らして年末調整で取り戻せるので、さらにお得に運用できます。

たとえば、40歳・年収400万円の人が60歳まで毎月2万円ずつ積み立てした場合、合計で約70万円も税金を減らせます。

ただし、以下のような注意点があります。

  • 原則60歳まではお金を引き出せない
  • 受け取り方次第では税金がかかる場合がある
  • 所得がない場合はメリットを活かしきれない

制度のメリットとデメリット、活用方法を理解している方は、iDeCoを優先させたほうがお得に運用できます。

50歳以上が優先すべきは?

50歳以上の方であっても、基本的に考え方は同じです。投資初心者の方は「新NISA」、制度の活用方法を理解している方は「iDeCo」を優先すべきです。

しかし、50代の方には注意すべき点があります。若い年代と比べて運用期間を長くとれないため、リスクを抑えて運用するのがセオリーであることです。

50歳以上のiDeCo注意点

iDeCoの受け取り方に「一時金方式」と「年金方式」がありますが、より手厚い控除を受けられ、手数料も安く済ませられるのは「一時金方式」です。しかし、「一時金方式」を選ぶことは一括売却をすることになり、低リスクでの運用というセオリーに反します。

また、50歳以上でiDeCoに加入した場合、受給開始可能年齢が60歳より繰り下がることにも注意しなければなりません。

このような注意点を踏まえて投資判断を下すことがむずかしいと思われる方は、シンプルな制度である新NISAのほうを優先させて利用すると良いでしょう。

積立資金に余裕があれば併用すべき!

新NISAとiDeCoには積み立てられる金額に上限があります。

<新NISAとiDeCoの積立上限>
比較項目 新NISA iDeCo
年間 3,600,000円 144,000円
~816,000円
(企業年金なしの会社員の場合、276,000円)
1か月
あたり
の換算
300,000円 12,000円
~68,000円
(企業年金なしの会社員の場合、23,000円)

※つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円

このように、それぞれ上限がありますが、新NISAとiDeCoは同時に利用できます。資金に余裕がある場合は、併用することをおすすめします。

投資初心者でもはじめやすいのは「新NISA」、よりお得に運用できるのは「iDeCo」です。資金に余裕がある場合は併用することをおすすめします。

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