積立投資の基礎1 - 積立投資ってなに?
30代・40代からはじめる投資信託
30代・40代は働き盛りの年代です。しかし、教育資金の準備や住宅費用などで支出も多くなり、老後資金に不安を抱く人も多いのではないでしょうか?
このページでは「30代・40代で投資している人の割合」、「つみたてNISAやiDeCoのポートフォリオ」などを解説しています。
30代・40代で投資している人の割合は?
投資信託に投資している人は30代で23.7%、40代で23.6%となっています。およそ4人に1人くらいの割合です。これは投資信託協会が2020年11月に調査したアンケートの結果です。
回答 | 30代 | 40代 |
---|---|---|
現在保有している | 23.7% | 23.6% |
以前保有していたが、 現在は保有していない |
3.7% | 6.4% |
今まで保有したことがない | 72.7% | 70.0% |
また、「現在保有している」と回答した人のうち、保有口座について「つみたてNISA(積立NISA)」と回答した人の割合が増加傾向にあります。
調査した年 | 30代 | 40代 |
---|---|---|
2019年 | 32.7% | 20.2% |
2020年 (前年比) |
39.8% (+7.1) |
29.9% (+9.7) |
30代では7.1ポイント、40代では9.7ポイントと1年間で大きく増えています。インターネットで情報を見たり調べたりして、つみたてNISAをうまく活用する人が多くなっているようです。
30代~40代の方は、教育・住宅費用などで投資に回せるお金が少ないかもしれませんが、つみたてNISAのような制度をうまく使って、現役世代のうちに老後資金の準備をはじめましょう。
40代から投資するのは遅い?
資産形成をはじめるのは早いに越したことはないので、できれば30代のうちに開始しておきたいところです。ただ、投資をはじめるのは40代からでも遅くありません。まだ間に合います。
65歳から年金生活に入ると考えても、40代なら20年近く投資信託の積立期間を確保できます。また、資産を取り崩す年代になってからも、売却するのを少しずつにすれば運用を続けることになるため、さらに運用期間を確保できます。
以下の表は、40代の平均余命です。平均余命とは、平均してあと何年生きられるかという期待値のことです。厚生労働省の令和2年簡易生命表から引用しています。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
40歳 | 42.57 | 48.40 |
41歳 | 41.61 | 47.43 |
42歳 | 40.66 | 46.46 |
43歳 | 39.70 | 45.49 |
44歳 | 38.75 | 44.52 |
45歳 | 37.80 | 43.56 |
46歳 | 36.86 | 42.60 |
47歳 | 35.92 | 41.64 |
48歳 | 34.98 | 40.68 |
49歳 | 34.05 | 39.73 |
厚生労働省より引用
このように、40代は人生の折り返し地点です。ある程度リスクをとって投資できる最後のチャンスとも言えるでしょう。
「既婚の場合」と「独身の場合」
既婚の場合
結婚費用での大きな支出があったところに、子育てや住宅購入などライフイベントが続きます。投資に回せるお金は少ないかもしれませんが、少額でもコツコツと積み立てていきましょう。
また、教育・住宅資金の準備には、預貯金を利用したほうが無難です。投資信託は元本保証がないため、「いつまでに、いくら必要」と決まっている資金の準備に使うと、計画が狂ってしまう可能性があります。投資信託を利用するにしても、リスクの低いバランスファンドに留めておくことをおすすめします。
独身の場合
ライフイベントへの支出は既婚者と比べて少なく、自由に使えるお金を捻出しやすい場合が多いでしょう。独身で暮らしていくにあたって、老後資金の準備は誰にも頼れません。計画的に積立投資をして、将来必要となるお金を用意しましょう。
また、病気になったり、ケガをしてしまったり、といった場合を想定しておくことも重要です。ある程度収入がなくても生活していけるお金を、預貯金として確保しておくことをおすすめします。
つみたてNISAやiDeCoのポートフォリオ
30代の方
運用期間を十分とれるため、つみたてNISAやiDeCoのポートフォリオ※は「株式型の投資信託だけ」としても問題ありません。
※銘柄の組み合わせのこと
ただし、株式型の投資信託は、株価暴落時に大きく値を下げます。冷静でいられる自信がない方は、積立額を少なめにするか、積み立てる銘柄をバランスファンドにすることをおすすめします。
40代の方
ポートフォリオをやや守り型とすることも検討しましょう。特に、40代後半であったり、繰り上げ受給での年金生活を考えていたりする場合は、積立期間が少し短めになるため、リスクをやや抑えて運用することをおすすめします。
現在40代後半であっても、60代以降も働いて積立投資を続けようと考えているのであれば、積立期間を長くとれます。そういった方は「株式型の投資信託だけ」のポートフォリオでリスクをとって運用するのも良いでしょう。
「おすすめ銘柄」と「各証券会社での取り扱い」
さいごに、30代~40代の方におすすめの銘柄を「株式型の投資信託」、「バランスファンド」に分けて紹介します。おすすめ証券会社での取り扱いもあわせて掲載しています。
<おすすめ銘柄(株式型)>
銘柄名 | SBI | マネックス | 松井 | 楽天 |
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イチオシ eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) |
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eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | ||||
SBI・V・全米株式 | - | - | - | |
SBI・V・S&P500 | - | - | ||
ひふみプラス |
<おすすめ銘柄(バランス型)>
以下のページでは、おすすめ証券会社の紹介をしています。投資家から選ばれる理由を徹底解説しているので、ぜひご覧ください!
30代・40代は働き盛りの年代です。教育費用や住宅費用で投資に回せるお金が少ないかもしれませんが、少額でもコツコツ積立投資をしましょう。40代からは、ポートフォリオをやや守り型に変えることも検討すると良いです。