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【評判がイマイチ!?】三井住友銀行の新NISAの積立・投資信託

三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド

ここ最近、三井住友銀行でNISAの口座を開いている人による「口座選びに失敗した!」というネット上の口コミが目立ちます。このページでは、新NISAでの積立投資について「三井住友銀行の評判」や「おすすめの積立方法」などを解説します。

三井住友銀行の「新NISAつみたて投資枠」の評判

三井住友銀行の新NISAは評判がイマイチです。つみたて投資枠対象銘柄の取り扱いが以下の3つしかないためです。
(つみたてNISAで2022年1月23日以前から利用されている方の場合)

<三井住友銀行のつみたて投資枠取扱銘柄>
カテゴリ 銘柄名 信託報酬
国内株式
(TOPIX)
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド 0.176%
全世界株式
(除く日本)
三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド 0.275%
バランス型 ブラックロック・つみたて・グローバルバランスファンド 0.6378%

これらは、金融庁の定めた要件をクリアしている「つみたて投資枠対象銘柄」なので決して悪くないのですが、ベストな選択肢とは言えません。NISAのような長期にわたる積立投資では、運用中、確実にかかるコストである信託報酬を安く抑えることが、最終的な儲けを多くするために重要です。

各カテゴリで信託報酬最安の銘柄は以下のとおりです。

<信託報酬が最安の銘柄>
カテゴリ 銘柄名 信託報酬
国内株式
(TOPIX)
0.143%
全世界株式
(除く日本)

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

0.05775%
バランス型 0.143%

かしこい投資家の方々は、このような低コストの投資信託を選んで積み立てしているので、そのことを後から知った方々が三井住友銀行の取扱銘柄に不満を感じているようです。

たとえば、バランス型の投資信託を比べると、約0.5%も信託報酬の差があります。このコスト差は、長期にわたる運用では大きな影響を及ぼします。

つみたて投資枠の年間上限額である120万円を投資した場合、1年で約6,000円の差が出ます。

120万円×0.5%=6,000円

旧制度つみたてNISAの非課税期間は最大20年間でした。この20年で考えるとコストの差は約12万円まで広がります。

6,000円×20年=12万円

ここまでの計算結果は単年度の投資枠についてのコスト差です。積み立てを継続して15年分の投資枠を各20年間利用した場合、コスト差の総額は約180万円となります!

12万円×15年分=180万円

バランス型の投資信託は中身が違いますし、投資信託は価格が変動するので、実際はこのような単純な計算どおりになりません。しかし、0.5%の信託報酬差が運用結果にどれほど大きな影響を及ぼすかは、お分かりいただけたかと思います。

【新規取扱】SMBC・DCインデックスファンド

2022年1月より、三井住友銀行は以下3銘柄をつみたてNISA限定で取扱開始しました。なお、2022年1月以前から三井住友銀行でNISAを利用している方は、2022年5月から新規取扱ファンドへの切り替えが可能となりました。
※現つみたて投資枠

<三井住友銀行の新規取扱ファンド>
銘柄名 信託報酬 純資産総額
SMBC・DCインデックスファンド(S&P500) 0.0968% 1,011億円
SMBC・DCインデックスファンド(日経225) 0.154% 167億円
SMBC・DCインデックスファンド(MSCIコクサイ) 0.1023% 246億円

(2024年11月現在)

3銘柄とも信託報酬は比較的低くなっています。ただ、純資産総額がやや物足りません。新NISAをこれから始めようとしている方には、ネット証券を利用して「eMAXIS Slimシリーズ」など積み立てることをおすすめします。

以下の表は「SMBC・DCインデックスファンド」と「eMAXIS Slimシリーズ」を比較したものです。(2024年11月現在)
eMAXIS Slimには、受益者還元型信託報酬という仕組みがあり、純資産総額が増えれば増えるほど信託報酬が安くなるため、比較表に反映させています。

<「S&P500(米国株式)」の比較>
比較項目 SMBC eMAXIS Slim
信託報酬 0.0968% 0.09269%
純資産総額 1,011億円 6兆90億円
リターン
(1年)
44.93% 45.08%
<「日経225(日経平均)」の比較>
比較項目 SMBC eMAXIS Slim
信託報酬 0.154% 0.143%
純資産総額 167億円 1,387億円
リターン
(1年)
28.70% 28.67%
<「MSCIコクサイ(先進国株式)」の比較>
比較項目 SMBC eMAXIS Slim
信託報酬 0.1023% 0.09876%
純資産総額 246億円 8,593億円
リターン
(1年)
41.10% 41.26%

SMBC・DCインデックスファンドは、信託報酬や純資産総額を比べると、eMAXIS Slimに劣っています。

次の章「新NISAは銀行と証券会社どっちで資産運用する?」でも解説していますが、三井住友銀行は取扱銘柄が限られています。新NISAであえて三井住友銀行を利用するのは、得策でないことに変わりないでしょう。

新NISAは銀行と証券会社どっちで資産運用する?

新NISAで資産運用をはじめるなら、銀行よりも証券会社(特にネット証券)のほうがおすすめです。ネット証券は取扱銘柄が豊富で、優良な投資信託を数多く取りそろえています。

ネット証券では、先に紹介した低コストの投資信託に積み立てできるほか、三井住友銀行には取り扱いのない「全米株式」や「日本を含めた全世界株式」を投資対象とするインデックスファンドにも積み立てできます。

以下の表は、新NISAつみたて投資枠対象銘柄の取扱本数で、三井住友銀行と各ネット証券を比較したものです。投資家から人気のある「SBI・V・全米株式」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の取り扱いがあるかどうかも掲載しています。

<つみたて投資枠取扱本数の比較>
金融機関 取扱本数 SBI・V・全米株式 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
三井住友銀行 4本
SBI証券 248本 〇 〇
松井証券 244本 〇 〇
マネックス証券 234本 〇
楽天証券 238本 〇

2024年11月現在)

このように、ネット証券で新NISAをはじめれば、豊富な取り扱いの中から優良な投資信託を選んで積み立てできます。

三井住友銀行では、どの投資信託がおすすめ?

おすすめの積立方法

新NISAをはじめる際、あえて三井住友銀行を選ぶメリットはありません。しかし、なんらかの事情で、三井住友銀行を選ばなければならない方もいらっしゃるかと思います。そこで、三井住友銀行の新NISAでおすすめの積立方法についても紹介します。

「SMBC・DCインデックスファンド(日経225)」と「SMBC・DCインデックスファンド(MSCIコクサイ)」を1:19で積み立てる方法です。

具体例

<毎月10,000円ずつ積み立てる場合>
積立銘柄 金額
SMBC・DCインデックスファンド
(日経225)
500円
SMBC・DCインデックスファンド
(MSCIコクサイ)
9,500円

これは、株式市場の規模を参考にしている積立方法です。日本と海外先進国の株式市場の規模は、およそ1:19の比率となっています。

また、そもそも「SMBC・DCインデックスファンド(MSCIコクサイ)」には、アメリカ・イギリス・フランスなど株式市場の規模に沿うように、それぞれの国の株式が組み入れられています。こういった観点からも整合性のある積立方法と言えるでしょう。

おすすめしない投資信託

2022年1月以前から利用されている場合、三井住友銀行のNISAには「ブラックロック・つみたて・グローバルバランスファンド」があります。この投資信託はおすすめしません。

信託報酬

「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」と「三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド」は信託報酬が最安ではないにしても、まだ許容範囲のレベルです。
対して、「ブラックロック・つみたて・グローバルバランスファンド」の信託報酬は、バランス型で最安水準の信託報酬と比べて4倍近くもかかってしまいます。

特色

また、ブラックロック・つみたて・グローバルバランスファンドには、リスクを調整するために株式や債券の比率を変更する特色があります。こういった投資信託は、長期的な運用成績が良くない傾向となっています。
これは、株価が下がったとき、リスクを調整するために株を売ってしまい、安く買えるタイミングを逃してしまうことが主な要因です。

このような理由で、ブラックロック・つみたて・グローバルバランスファンドはおすすめしません。

金融機関を変更する手順

NISAは1年ごとに金融機関を変更できます。なお、すでにその年のNISA枠を一度でも使っている場合、その年は金融機関の変更ができません。未使用の場合は、その年から金融機関を変更できます。

<NISA口座の金融機関変更>
手続きの
タイミング
NISA使用済
の場合
NISA未使用
の場合
1月~9月 ×変更できない その年から
変更できる
10月~12月 翌年から変更できる

2024年すでにNISAを使っていた場合、2024年10月~12月の間に手続きをすれば、2025年から他の金融機関でNISAを使えます。楽天証券SBI証券へNISA口座を変更する人は、以下のページで詳しく手順を解説しているので、参考にしてみてください!

三井住友銀行のNISAは、取扱銘柄が限られているため評判が良くありません。これから新NISAをはじめる方には、楽天証券SBI証券のように優良な投資信託が取りそろえられているネット証券をおすすめします。

この記事の執筆者

やさしい投資信託のはじめ方編集部

やさしい投資信託のはじめ方編集部

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