ひふみ投信・ひふみプラス、TOPIXを上回る成績を出すアクティブファンドの特徴を知る
17年1月に投信ブロガーが選ぶファンドオブザイヤーが発表されました。手数料競争がはげしく、低コストインデックスファンドが数多くランクインする中で、アクティブファンドで入賞したファンドがあります。それがひふみ投信とひふみプラスです。先日発表された、投資の有識者によって選定される『一億人の投信大賞』の国内株式部門でも、ひふみ投信が1位、ひふみプラスが3位にランクインしています。
このページは、多くのメディアなどで注目される「ひふみ投信」がどんな投資信託なのか?またどんな特徴を持っているのか?など、ひふみの魅力について探っていきます。
Contents
ひふみ投信とは?その特徴を探る
ひふみ投信は主に日本株に投資するアクティブ型の投資信託です。そして日本株の中でも、今後成長するであろう中小型株を中心に投資をしています。このようなスタイルで日本株に投資する商品は珍しいものでもありません。ではなぜ人気を集めているのでしょうか?
透明性が高い運用・投資に対する丁寧な説明
投資信託はその文字の通り、お金が増えることを『信』じて『託』すものです。大切なお金ですから、どんな人がどのような方針で運用しているかを知っておくことが大切だと思いませんか?ひふみではどんな人がファンドを運用しているのかが分かる『顔が見える運用』を大切にしています。ひふみのウェブサイトを見てみると、顔写真付きで運用を行うメンバーの紹介がされています。
また、投資信託は『運用レポート(月次報告書などとも呼ばれます)』が毎月出されます。それを読むことで、自分が投資している商品がどのような状態であるのかが分かります。ひふみ投信の運用レポートは、『現在の投資先』『投資環境』『今現在の運用状況、これからの運用について』など情報が、一般的なレポートと比較すると、よりわかりやすく・より丁寧に書かれています。
また、投資家向けにセミナーを開催しており、運用側と投資家との交流が持てる点も、ひふみの魅力であると思います。私はひふみ投信の代表藤野さんの話を聞いたことがありますが、堅苦しい雰囲気は全然ありません。ちょっと興味がある方は、ひふみのセミナーに参加してみてはいかがでしょうか?
TOPIXを上回る好調なパフォーマンス
ひふみ投信の月次報告書などを見ると、参考としてTOPIXとの比較が示されています。下の表は、ひふみ投信の月次報告書をもとに作成したひふみ投信の成績表です。直近ではTOPIXとひふみで成績が競っていますが、設定来(2008年10月)からの成績を見てみるとTOPIX:65.4%に対し、ひふみ投信:268.1%と大差をつけています。
3か月 | 6か月 | 1年 | 3年 | 設定来 | |
---|---|---|---|---|---|
ひふみ投信 | 7.0% | 11.7% | 12.0% | 47.7% | 268.1% |
TOPIX | 9.4% | 16.2% | 8.6% | 32.5% | 65.4% |
ひふみ投信・ひふみプラス・ひふみ年金の違い
さてひふみ投信ですが、姉妹ファンドを含めて現在3つのファンドが販売されています。どのファンドも同じ銘柄に投資しているので、投資の方針や投資銘柄は同じですが、販売の方式や手数料が違います。
ひふみ投信 | ひふみプラス | |
---|---|---|
販売窓口 | ひふみ投信 | 各証券会社 |
純資産額 | 1,322億円 | 5,161億円 |
手数料 | 販売手数料:無料 信託報酬:1.0584% |
販売手数料:無料(SBIなど) 信託報酬:1.0584% |
投信の 特典 |
信託報酬の還元 保有期間5~10年:年0.8584% 保有期間10年以上:年0.6584% |
純資産総額に応じて信託報酬を割引 500億円超の部分:年0.9504% 1,000億円超の部分:年0.8424% |
最低投資額 | 1,000円~ | 100円~(SBI証券など) |
ひふみ投信は、ひふみ投信の販売元であるレオス・キャピタルワークスが販売する、いわゆる直販型の投資信託です。ひふみプラスは、ひふみ投信を各証券会社などで購入できるようにした商品です。
また、2017年から個人型確定拠出年金(iDeCo:イデコ)を利用できる方が増えることにともない、新たに確定拠出年金向けの商品ひふみ年金が販売されるようになりました。こちらの信託報酬は先に紹介した2本よりもさらに低い年0.8208%に設定されています。今のところネット証券で取り扱っているのはSBI証券のみとなっています。SBI証券で個人型確定拠出年金を始める方は、このひふみ年金にも注目してみてはいかがでしょうか。
ひふみの強みは【投資家に対する真摯な姿勢】
2015年、16年ごろからフィデューシャリー・デューティーという言葉が聞かれるようになりました。これは『金融機関等による顧客本位の業務運営』、要は金融機関が販売する商品が、手数料稼ぎを目的をするようなものであったり、商品が持つリスクが顧客に分かりにくいものであったりする売り手本位の業務をするのではなく、顧客本位の業務運営をすることです。
具体的には『顧客に分かりやすい商品の説明をすること』『手数料や商品のリスクなどを明確にし、投資家の利益を最大化するような業務をすること』などです。
金融庁も、このフィデューシャリー・デューティーの浸透を後押ししており、各金融機関がその流れに乗りつつあります。ひふみ投信の手数料設定や運用レポートなどを見ると、こうしたフィデューシャリー・デューティーの姿勢が一貫されていることが伝わってきます。こうした真摯な姿勢が、多くの投資家の賛同を得る理由だと思います。
youtubeでもファンドの運用についてきっちり説明されています。今後もこうした運用・広報活動を続けていただきたいですね!
この記事の執筆者
やさしい投資信託のはじめ方編集部
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