ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)の評価~eMAXIS Slimと比較~
低コストで評判の良い<購入・換金手数料なし>シリーズに新しいファンドが設定されました。<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)です。
同じタイプのeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と比較しながら、評価していきます。
Contents
ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)の基礎データと評価
ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)は、たった1本で全世界の株式に投資できるインデックスファンドです。
最新のチャートをご覧いただけます。
低コストの全世界株式型インデックスファンドでは初となる「名目GDP比率」に基づき配分を決定する銘柄です。2020年12月時点での基本投資割合は以下のようになっています。
- 国内株式:6%
- 先進国株式(除く日本):53%
- 新興国株式:41%
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eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)との比較
同じ全世界株式型のインデックスファンドに、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)があります。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」で1位を獲得した人気のある銘柄です。
そこで、ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)とeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を比較します。
地域別の投資割合
2つの銘柄の一番の違いは、投資する地域の割合です。
銘柄名 | 国内 株式 |
先進国 株式 |
新興国 株式 |
---|---|---|---|
<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット) | 6% | 53% | 41% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 7% | 80% | 13% |
(2020年12月時点)
上の表のように、<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)のほうが新興国株式の割合が大きいです。中国やインドなど新興国の成長力に期待する投資家におすすめの銘柄と言えます。新興国株式には直接投資をしにくいので、このような銘柄でフォローできるといいですね。
ただし、新興国株式が多く含まれる分、価格の上昇に期待できますが、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)よりも値動きが荒くなる可能性があるので注意してください。
信託報酬で比較
ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)も、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)も、信託報酬は0.1144%で業界最安水準です。信託報酬が高く設定されがちな、新興国株式が多く含まれるにもかかわらず、eMAXIS Slimと同じ信託報酬というのは、投資家にとってはうれしいですね。
つみたてNISAの対象となっている理由
国内株式、先進国株式(除く日本)、新興国株式への基本投資割合は、名目GDP(国内総生産)総額の比率に基づき決定します。
ニッセイアセットマネジメント公式に、上のような記述があります。「つみたてNISAの対象」となったのは、ファンドの特色に使われている「基本投資割合は、名目GDP(国内総生産)総額の比率に基づき決定します」という言い回しがポイントでした。
ここで「~を参考に」という言葉が使われていると、世界経済インデックスファンドのように、つみたてNISA(積立NISA)では指定インデックス投資信託として扱われません。すると、要件が厳しくなり、運用開始から少なくとも5年以上は「つみたてNISAの対象」として認められないのです。
しかし、「~に基づき」という言葉が使われていると、SMT世界経済インデックス・オープンのように、指定インデックス投資信託として扱われます。よって「つみたてNISAの対象」として認められたのです。
iDeCoで投資できるか
2021年3月現在、iDeCoで取り扱う金融機関はありません。しかし、マネックス証券のiDeCoがeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を取扱商品に追加した事例があるように、今後、iDeCoで取り扱う金融機関が出てくるかもしれません。
「名目GDP比率」に基づき配分を決定する、<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)についてご紹介しました。中国やインドなど新興国の成長力に期待している人に、おすすめの全世界株式型インデックスファンドです。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券などで投資できます。eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは一味違う魅力的な銘柄なので、今後どれくらい運用額が伸びていくのか楽しみですね。
この記事の執筆者
やさしい投資信託のはじめ方編集部
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