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ひふみ投信の運用報告会に行ってきました!

ひふみ投信運用報告会チケット

ネット証券の売れ筋ランキングで上位にランクインを続ける『ひふみ投信』。ひふみ投信はなぜ多くの投資家の支持をうけるのか?その理由を探るべく、運用報告会に行ってきました!このページでは、運用報告会の内容をお伝えします。

また、ファンドの純資産の増加によって運用が困難になる投信もある中、同じく純資産の増加が著しいひふみ投信が、どのような対応を取っていくのか、直接担当者の方にうかがってきました。

投資家から7,000億円も集めるひふみ投信とは?

ひふみ投信はアクティブ型の投資信託の1つで、積極的に利益を追求するタイプの商品です。

アクティブ型の投資信託は、TOPIXなどの株式指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託を超えるパフォーマンスを目指しますが、必ずしもインデックスに勝つパフォーマンスを出すわけではありません。苦戦するアクティブ投信もあるなか、ひふみ投信は結果を出し続けている会社、つまりコンスタントに利益を上げている会社への投資』を続けることで、TOPIXを超えるパフォーマンスを出し続けています。

近年の好調なパフォーマンスと、各種メディアへの露出もあり、純資産総額(ファンドに集まる資金の総額)が右肩上がりで増加しています。ひふみ投信を運用する会社レオス・キャピタルワークスの代表である藤野氏は、TVなど多くのメディアに出演されているので、見かけたことがあるという方も多いかもしれません。

前代未聞、運用報告を『映画館』で開催!

通常、投資信託の運用報告会というと、会議室やホールで実施するイメージがありますが、今回は違いました。メイン会場となる東京の映画館で報告会を実施し、その内容を日本各地の映画館に中継する初のライブビューイングによる運用報告会でした。

時間になると、ひふみ投信の運用部の面々がスクリーンの向こう側に登場。しかし迎える拍手は会場内からではなく、スピーカーから聞こえてくるという・・・不思議な感じです。運用部の皆さんも、はじめての取り組みに最初は慣れない様子でしたが、会が進むにしたがって徐々に表情がほぐれ、冗談を交えながらの楽しい報告会となっていきました!

こちらは来場者に配られたステッカーです。名古屋会場は名物『小倉トースト』や『天むす』などがデザインされていました!

ひふみ投信運用報告会チケット

直近の成績は良好、その理由とは?

運用報告会は挨拶から始まり、続いて17年10月から18年4月までの運用結果の報告に入りました。この期間のひふみの成績は+13.1%、対してTOPIXの成績が+6.99%という結果でした。

  • 【11月~12月】
    国内需要&成長重視の株(内需グロース株)への投資が、成績の押し上げに寄与。
  • 【1月~3月】
    適温相場(過熱しすぎず冷めすぎない適度な相場)の終了、米中の貿易摩擦の懸念などが市場に不安を与え、パフォーマンスが伸び悩む。
  • 【4月】
    外国株への投資が、成績の押し上げに寄与。

報告の合間には、運用部のみなさんが質問に答えてくれました。

質問1:ひふみ投信は中小型株をメインに投資していたが、最近は大型株の投資比率が増えてきた。これはなぜか?

回答1:中小型株が上げすぎている。特に17年はそれが顕著で、中小型株のウエイトを減らし、株価が割安で成長している大型株に投資した結果、大型株の投資比率が伸びているため。

質問2:ひふみ投信の運用残高の伸びと、運用成績に関係はあるのか?

回答2:運用残高の伸びと成績には、ほとんど関係がない。純資産総額が小さかった時期と、純資産が増えた現在も、運用スタンスを変えていないため。

今後もひふみ投信は安泰なのか?気になることを聞いてみた

好調な運用を続けるひふみ投信ですが、今後の運用について気になっていることがありました。それは中小型株をメインに投資するファンドの、純資産総額(運用残高)が増えることによる運用への影響です。

中小型株は、企業の時価総額(株価×発行済み株式数)が2,000億以下の企業のことです。企業数で見ると中小型株は全体の70%超、時価総額で見ると、全体の15%を占めています(2017年時点)。中小型株は発展途上にあり、大型株に成長していく過程で、高いパフォーマンスを生み出す可能性があります。また、株価が割安な状態で放置されていることもあります。

ひふみ投信は中小型株への投資を得意とするファンドの1つです。これまでの運用において高いパフォーマンスをあげたことが評価され、より多くの資産を集めるようになりました。この結果から、メディアへの露出がさらに増え、知名度はもちろん、ひふみ投信の資産もうなぎのぼりで増えています。そうなってくると1つの問題がでてきます。「ひふみ投信自身の資産運用」による市場への影響です。

ファンドの純資産総額が大きくなった分、大きく株を買うとファンド自身の買いで株価が上がり、その企業が本来あるべき価値よりも株価が上がってしまうという問題があります。中小型株の時価総額は大型株と比較して小さいため、純資産総額が大きなファンドほど、中小型株の株価に大きな影響を与えてしまうのです。

そのため、中小型株に投資するファンドの中には、

  • 新たな買い付けを停止し、現在集まっている資金だけでの運用に切り替える。
  • 中小型株だけでなく大型株へ投資する。

などの対応を取るものがあります。

私は、多くの資金を集めてるひふみ投信が、今後どのような方針で運用を進めていくのか気になっていたのです。そこで私も報告会終了後に、会場に来られていたひふみ投信の方に質問をしてみました。

質問1:一部の中小型株に投資するファンドは、純資産額の増加によって新規申し込みが停止となっている。ひふみ投信がそのようになることはないのか?

回答1:純資産総額の増加による申し込み停止は、いまのところない。(ファンドの運用額の上限が高く設定されているため)

質問2:ファンドの純資産の増加によって、現在のひふみ投信の運用に変化は出ているのか?

回答2:純資産が増えたことで、昔よりも動きづらいというところはある。

質問3:今後の運用方針に変化はでてくるのか?

回答3:今後も今までと同じ運用方針で銘柄の売買を続けていくというスタンスは変わらない。ただ、今まで中小型株を中心に運用を続けてきたが、今後は米国や東南アジアなどの企業にも目を向けていきたい

ひふみ投信をめぐる運用環境は変化しつつありますが、今までと同じスタンスで運用を続けられるということが分かりました。ただ、外国株においても、日本株の投資と同じような入念なリサーチの上で、有望な銘柄に投資できるのか?これから先も、TOPIXを大きく上回るパフォーマンスを生み出していけるのか?など、未知数な部分があると思います。

今後もひふみがどのような形で運用を続けて、どのようなパフォーマンスを残していくのか・・・引き続き注視していこうと思います。

藤野さんの運用にまつわる『こぼれ話』

運用報告会では、長く運用に携わる会社だからこそ分かる、資産運用にまつわる面白い話も聞けました。

藤野:創業者が社長を務める企業の方が、そうでない企業(サラリーマン社長の企業)よりも圧倒的に株価が良い

サラリーマンが社長になる場合、役員や社長になることが成功で、ゴール地点となっている。一方創業者が社長を勤めている場合は、業績を伸ばそうと必死なので株価が良いのだそうです。最初は『?』と思いましたが、理由を聞いてみて『確かにそうかも』と妙に納得してしまいました。

さて、今までいくつかの投資信託の運用報告会に参加をしてきましたが、ひふみの運用報告会は、『どんな運用結果だったのか』『どんな銘柄が、どう運用に影響したのか』『今後の運用方針はどのようなものか』など、ほかと比較すると情報量が多い報告会だと思います。約2時間という長丁場だったのですが、冗談を交えながらの運用報告会は、あっという間に時間が過ぎたという印象がありました。

運用担当者の方いわく、『真面目に話すことは重要、一方、その中でくすっと笑える楽しいと思える瞬間があると、記憶に残るのではないか。』という考えがあり、時折冗談を交えながら話をするのだそうです。

ひふみ投信の運用報告会は、運用担当の方の表情を見ながら話が聞けたり、直接質問をすることができる貴重な場です。ひふみ投信は全国各地で運用報告会などのイベントを開催していますので、一度足を運んでみることをおすすめします。

ひふみに投資するには?

ひふみ投信に投資する方法は複数あります。1つ目は運用会社であるレオス・キャピタルワークス)から直接『ひふみ投信』を買う方法。2つ目はネット証券や銀行などの販売会社を経由して販売される『ひふみプラス』を買う方法です。

販売窓口によってわずかな違いがありますが、どのファンドも運用方針や投資銘柄は同じです。(また、この2本と別で個人型確定拠出年金(イデコ)向け商品の『ひふみ年金』があります。)

ひふみ投信とひふみプラスの主な違い
ひふみ投信 ひふみプラス
販売窓口 レオス・キャピタルワークス 各金融機関
純資産額 1,443億円 6,078億円
手数料 販売手数料:無料
信託報酬:1.0584%
販売手数料:無料(SBIなど)
信託報酬:1.0584%
投信の
特典
信託報酬の還元 保有期間5~10年:年0.8584%
保有期間10年以上:年0.6584%
純資産額に応じて信託報酬を割引
500億円超の部分:年0.9504%
1,000億円超の部分:年0.8424%
最低投資額 1,000円~ 100円~(SBIなど)

この記事の執筆者

やさしい投資信託のはじめ方編集部

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