楽天証券の新サービス『楽ラップ』は10万円から資産運用を全部お任せできます
楽天証券は2016年7月2日より、ラップファンドの新サービス『楽ラップ』を開始しました。ロボ・アドバイザー搭載の運用コースの無料診断もできることから、早くも各方面から注目されています。当ページでは『ラップ』が何か?『楽ラップ』が従来のラップサービスとどのように違うのかを探っていきます。
そもそもラップとは?
ラップとは英語で『包む』という意味があり、投資する商品選びから資産運用、そして口座管理に至るまでのすべてを証券会社側にお任せするものです。投資家側は、最初に投資方針を運用側に伝え、その方針に合ったラップサービスを契約します。
通常の資産運用ならば、投資する商品を選んだり、買い付けをするときに、自分で運用の指示をする必要があります。それが手間と感じたり、プロに運用をお任せしたいという場合に、ラップサービスが利用されています。
従来のラップサービスはコストが高かった
従来、ラップサービスは主に富裕層向けのものでした。きめ細やかなサービスを提供するため、『通常の投資より手数料がかかる』『初期投資金額が数百万~数千万円』など、利用するには高いハードルがありました。
サービスによってかかってくるコストに大小はありますが、運用・管理をお任せするために必要なコストが年2%ほど投資信託自体の運用にかかるコストが年1.5%、ものによっては運用が上手く行った場合に支払う成功報酬が上乗せされます。単純に計算すると、年間3%超のコストを支払うこともあります。こうした事もあり、ラップサービスは富裕層以外には使われにくいものでした。
楽天証券の『楽ラップ』はここが違う
そんなラップサービスに一石を投じたのが楽天証券の『楽ラップ』です。
楽ラップ | 今までのラップ | |
---|---|---|
初期投資額 | 10万円~ | 数100万~数1000万円 |
運用をお任せする費用(投資顧問料・運用管理手数料) | 固定報酬型:年0.702% 成功報酬型:0.594% +運用益積上げ額の5.40% |
年1~2%程度 成功報酬:運用益の積上げ額の10数%程度 |
運用する投信にかかる費用(信託報酬など) | 平均0.25%程度 | 年1.5%程度 |
- 野村ファンドラップ:1.044~1.7064%
- ダイワファンドラップ:1.512%
- SMBC日興証券1.296%
- 三井住友信託銀行:1.512%(2年経過後は3割引き)
注目したいのは楽ラップのトータルでかかる費用が、年間1%未満に抑えられているところです。普通に投資信託を買っても、販売手数料だけで1%以上のコストがかかっている事を考えると、楽ラップがいかにコストを抑えているか分かると思います。
従来の対面式ラップサービスでは投資先の選定などにコストがかかっていましたが、楽ラップではここにフィンテック(人工知能を駆使した金融サービス)を活用したロボアドバイザーを導入しています。その結果、ネットで手続きができるようになり、人件費を抑えることにつながっているようです。
それに加えて運用にかかる費用が抑えられている理由は、楽ラップの運用対象とする商品が、低コストなインデックスファンドシリーズを採用しているためです。そのファンドは2つあり、1つは2016年春に設定されたステート・ストリート社のインデックスファンドシリーズ。もう1つは、当サイトでもご紹介しているたわらノーロードシリーズです。
どちらのファンドも運用管理費用(信託報酬)は業界最低水準に抑えられているので、トータルでかかる費用が年間1%未満と、格安に設定できるのです。
『楽ラップ』は低コスト!それでもここまでやってくれます
さて、運用にかかる費用は低いことがわかりましたが、サービスの質はどうなのでしょう?
銘柄選びもフィンテックを活用したロボアドバイザーを活用することで、ネットで手軽に契約の完了ができます。
投資信託の運用は、世界で活躍する資産運用会社によって進められます。世界のマーケット動向に応じたファンドの売買や資産配分の調整が自動で行われます。
運用状況はネットで確認できる上、売買のやり取りを記録してくれるので、資産管理にかかる手間が大きく軽減されると共に、運用の透明性も確保されています。これだけの内容で手数料が年1%程度・10万円から投資ができるというのは画期的なサービスですね。
楽天証券の口座開設と、楽ラップの診断を行えば簡単にラップ投資の世界にデビューができます。投資は『ハードルが高いのではないか・・・』と考えている方や、『投資方法がまだよく分からない』『もっと気軽に資産運用をしたい。』こうした方々にとって、この「楽ラップ」はありがたいサービスではないでしょうか?
追記:楽ラップをお試しで使える無料投資診断を試してみました!時間も手間もかからず、自分に合った運用スタイルをチェックできますので、ぜひ確かめてみてください!
サービス開始は2016年7月2日。
楽天証券さんのこの取り組み、ちょっと面白そうだと思いませんか?
そして第1弾ということは、第2弾・第3弾が登場すると期待してもよろしいんでしょうか、楽天さん!?
この記事の執筆者
やさしい投資信託のはじめ方編集部
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