個人向け国債や米国債のような債券投資でおすすめはありますか?
お悩み
最近、金利が上がっているので、債券投資に興味がわいてきました。
国債のような債券投資でおすすめの金融商品はありますか?
選び方のポイントなどあれば教えてください。
回答
このところ、銀行預金の金利も徐々に上がってきており、債券への投資にも魅力が出てきました。債券に投資できる金融商品は、主に次の6種類あります。
- 個人向け国債
- 日本国債
- 社債
- 米国債
- 外貨建てMMF
- 債券ファンド
それぞれおすすめできるポイントがことなるため、金利、元本割れのリスク、流動性(売りたいときに売れるのか)を基準に、総合的に判断してみてください!
元本割れのリスクを減らしつつ、低くても定期的な利子を受け取りたい人は、個人向け国債や日本国債がおすすめです。反対に、元本割れのリスクを取りつつも、高い金利に魅力を感じる人は、米国債や外貨建てMMFが向いているでしょう。
それぞれの特徴を解説します。
個人向け国債

金利:△ 元本確保:◎ 流動性:〇
個人向け国債とは、個人でも買いやすいように日本国債(利付国債)をアレンジしたものです。固定3年型(固定金利で満期が3年)、固定5年型(固定金利で満期が5年)、変動10年型(変動金利で満期が10年)の3つの商品があります。
日本国債よりも金利が低く設定されているというデメリットはありますが、「1万円から購入できる」、「0.05%の最低金利保証」、「中途解約時にも元本割れしない」などのメリットもあります。リスクを抑えた運用をしていきたい人に向いている商品と言えますね。
個人向け国債は、証券会社のキャンペーンを利用して購入するのがおすすめです。投資額に応じて、現金やポイントがもらえます。次の記事に詳しくまとめていますので参考にしてみてください。
日本国債(利付国債)
金利:△ 元本確保:◎ 流動性:◎
日本国債(利付国債)は、個人向け国債と違って、債券市場で売買される金融商品です。5万円からで5万円単位で購入できます。固定利付債には満期が2年、5年、10年などがあり、半年に1回決まった額の利子が支払われます。
満期まで持った場合は、額面で元本が支払われます。しかし、満期まで持たずに途中で売却した場合には、市場の金利の影響を受けて、売却損(または売却益)が出る可能性があります。また、既発債と呼ばれる、すでに発行されている債券を途中から購入し、満期までの期間を保有する選択もできます。
個人向け国債よりも、金利は高い傾向にありますが、債券の価格の上下により、利回りが変わります。市場情勢でハラハラしたくない人は、個人向け国債が向いているでしょう。
社債
金利:〇 元本確保:〇 流動性:〇
社債は会社が資金調達のために独自に発行する債券です。国債よりも破綻リスクが高いため、金利もその分高めに設定されています。
発行元の財政状況を判断する必要がある商品ではありますが、有名企業の社債は、比較的安全な商品として、人気があります。
例としては、ソフトバンクグループ債(満期7年 2.84%〔2022年発行〕)やSBI債(満期2.5年 1.72%〔2025年発行〕)です。ただし、購入の最低買付額面が高い場合が多く、ソフトバンクグループ債は100万円から、SBI債は10万円から購入申し込みができます。
関連ページ
個人向け社債の解説ページ|やさしい株のはじめ方米国債
金利:◎ 元本確保:〇 流動性:〇
米国債とは米国(アメリカ)が発行する国債のことです。日本国債と比べると金利が高い商品で、直近での10年債利回りは日本国債が1.513%なのに対して、米国債は4.203%です(2025年4月現在)。
発行元が国なので破綻リスクは低いですが、為替リスクがある点は頭に入れておきましょう。例えば、円高になると損失が出てしまい、円安になると利益が出ます。
元本割れのリスクは取りつつも、高い金利に魅力を感じる人におすすめの商品です。楽天証券では、100米ドル以上、100米ドル単位で購入できます。仮に1ドル150円とすると、15,000円単位での購入できるため、手軽に投資ができるのもポイントです。
関連ページ
外国債券の解説ページ|やさしい株のはじめ方外貨建てMMF
金利:◎ 元本確保:△ 流動性:〇
外貨建てMMF(米国)は、国債や社債で運用される投資信託の一種です。MMFとは「マネー・マーケット・ファンド」の略語です。債券で投資をしているので、運用先としての安全性は高いです。しかし、米国債と同様に為替リスクが影響するので、円高・円安の影響を受けてしまいます。
外貨建てMMF(米国)の金利は3.6~3.8%くらいで推移しており、証券会社によっては10米ドル(1500円程度)から手軽に投資ができます(2025年4月現在)。
外貨建てMMF(米国)に投資するなら、ウィブル証券がおすすめです。総合口座で保有する米ドルを自動で外貨建てMMFい投資してくれるため、通常の債券投資と違って、長い時間資金拘束されることもありません。為替手数料が業界最低水準の15銭で取引できるのもおすすめポイントです。
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債券ファンド
金利:ファンドによる 元本確保:△ 流動性:ファンドによる
債券ファンドとは、投資信託を使って債券に投資をする商品のことを言います。期待できる金利や流動性は債券ファンドの種類によって大きく異なります。
債券ファンドは、運用会社が運用していく商品なので、「信託報酬」という手数料が毎日発生します。金利が低いファンドを選んでしまうと、手数料負けしてしまうことも考えられます。また、債券ファンドは満期が存在しないため、元本確保という観点ではリスクが生じます。
ただし、中には優良な債券ファンドがあることも事実です。個別債券を選んでいる時間がない、どれを選んでいいのかわからないといった人には、選択肢の1つとなるでしょう。
6種類の債券投資の特徴を紹介しました。金利、元本割れのリスク、流動性を基準に、総合的に判断してみてください!