iDeCo受給者の8割は元本割れしているから、やめたほうがいい?
お悩み
iDeCoを受給している人の8割は元本割れしているとのウワサを聞きました。iDeCoで資産運用するのは、やめたほうがいいのでしょうか?
回答
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の統計データを公表している国民年金基金連合会によると、そのようなデータは発表されていません。ですので、8割の人は元本割れしているというウワサには根拠がありません。
iDeCoでの運用に元本割れのリスクがあることは事実です。しかし、うまく活用すれば、資産運用の大きな手助けとなるでしょう。
iDeCoでの運用で元本割れになりやすいのは、「長期・分散・積立投資」に反することをした場合です。
- 長期でない10年未満の運用期間
- 分散が効いていない特定のリスク資産に偏った資産配分
- 毎月積立をせずに年1回の取引(年単位拠出)を行う など
中でも長期で運用を行うことは、資産運用でとても重要な要素です。資産運用をするにあたって、単年でみるとマイナスになる年があります。しかし、長期で資産運用を行うとリターンはプラスの平均値に収束する特性があります。したがって、長期運用はとても大切なのです。
iDeCoに加入しても投資期間が10年以上を確保できないのであれば、ご自身の取れるリスクの範囲内で、リスク性資産の配分を少なくすることが重要です。さらに短い運用期間しか確保できない方は、元本確保型の定期預金などを選ぶことも選択肢として考えられます。
節税できる年金制度であるiDeCoを利用するにあたっては、長期・分散・積立を意識しながら、ご自身の取れるリスクに見合った資産配分を検討して運用を行うことが重要です。そうすれば元本割れのリスクは軽減することができ、安心して利用できるのではないでしょうか。